信用金庫と地方銀行、就職先に迷う…。どっちが楽に働けるのかな。
金融機関への就職を希望しているあなたは、どっちに就職するべきか迷いますよね。
信用金庫と地方銀行*1の仕事内容はほぼ同じですが、地方銀行のほうが転勤範囲が広く、営業熱心です。
仕組みの違いだけで就職先を決めると「こんなはずじゃなかった」と後悔することも。
この記事では、信用金庫と地方銀行の実際の違いと注意点を紹介するので、就職先選びの参考にしてくださいね。
信用金庫と地方銀行の違い
大企業や富裕層向けのメガバンクとは異なり、信用金庫と地方銀行は、地域を支える金融機関です。
地域に密着しているので、お客様一人ひとりに対し丁寧に接客できます。
預金・融資・税金・預かり資産と、仕事内容はほとんど変わりません。
同じ仕事をするなら、少しでも楽に働きたいですよね。
1.目的
信用金庫と地方銀行の1つ目の大きな違いは、会社としての目的です。
信用金庫は地域社会の繁栄が目的
信用金庫は、地域社会の発展を目的とした非営利法人です。
融資を受ける場合は、会員にならなければいけません。
同じ地域に住む会員と互いに支え合うことを目的とした協同組織が、信用金庫なのです。
利益のためではなく会員のため、つまり地域社会の利益が優先されます。
しかし、会社としてやっていくには、利益を上げる必要があるので、ノルマはあります。
地域社会のために働きたいと思って入庫しても、実際は会社のための仕事のほうが多く感じました。
地方銀行は株主の利益が目的
銀行は株式会社なので、株主の利益が目的とした営利法人です。
銀行名を調べると「〇〇銀行株式会社」と書かれています。
地域のための金融機関なので、地域経済の発展も目的としていますが、株主に還元するために利益を求めなければなりません。
他の銀行との差を見せつけるために、挑戦的な取り組みや独自のサービスも行われます。
2.営業エリア
信用金庫と地方銀行の2つ目の大きな違いは、営業エリアです。地方銀行のほうが広い地域で活動できます。
信用金庫は隣接する市町村まで
信用金庫は、支店のある地域と周辺の市町村が営業エリアです。
そのため利用できるのは、その地域の中小企業や働いている人、住んでいる人に限られます。
通帳を作る場合も確認されますが、融資を利用するための会員になる場合は、特に厳しく確認されます。
営業エリアから引っ越したお客様は、会員でいられなくなってしまうことも。
地方銀行は隣接する都道府県まで
地方銀行は基本的に本店を置く都道府県と周辺地域が営業エリアです。
しかし、信用金庫ほどの営業エリアの制約はありません。
メガバンクほどではありませんが、地方銀行も海外展開しています。
就職して楽なのは信用金庫
大好きな地元のために働きたいな。ノルマが厳しすぎるのは嫌だな。
信用金庫と地方銀行はどちらも利益を上げる必要があり、ノルマの厳しさは配属先や上司によって異なります。
しかし、基本的には信用金庫のほうが楽に働けるので、地元の金融機関でコツコツ働きたいあなたにおすすめです。
地方銀行のほうが営業熱心
給料、福利厚生、仕事内容も似ていますが、地方銀行はより利益を求める傾向にあるので、ノルマが厳しいのです。
地方銀行に就職した友達から、カードローンの契約を頼みこまれたこともあります。
ただし、県内でトップレベルの信用金庫は、地方銀行と同じくらい、もしくはそれ以上に営業熱心です。
就職説明会でも「熱い人材を求めている」「全員営業」とはっきり伝えられます。
トップレベルの信用金庫は他の信用金庫と比べて給料が高いですが、厳しいノルマを避けたい場合は、注意しましょう。
熱い信用金庫には熱い上司がたくさんいます。
信用金庫の転勤は同一県内
信用金庫や地方銀行の転勤のタイミングは年に4回ほどあり、誰もが2~5年に1度転勤します。
信用金庫の営業エリアは狭いので、自宅から通える支店への転勤で済みます。
地方銀行は周辺の都道府県も営業エリアになっているので、県をまたぐ転勤があります。
特に、若い世代や単身者は県外転勤の確率が上がります。
ずっと地元にいたい場合には、信用金庫のほうが安心ですよ。
まとめ
- 信用金庫と地方銀行の違いは目的と営業エリア
- 信用金庫は地域社会の繁栄が目的で、地方銀行は株主の利益が目的
- 信用金庫の営業エリアは隣接する市町村までで、地方銀行は隣接する都道府県まで
- 就職して楽なのは信用金庫
- 地方銀行のほうがノルマが厳しい
- 県内トップレベルの信用金庫は決して楽ではない
- 信用金庫のほうが転勤範囲が狭い
*1:第一地方銀行、第二地方銀行