営業の手応えを感じたのに、なかなか次につながらない…。
クロージングでは締めの挨拶ではなく、次につながる具体的な提案を行いましょう。
営業の最終目標は、成約することです。
クロージングが甘いと、一生懸命説明した時間が無駄になってしまうことも。
この記事では、信用金庫の個人営業で実際にお客様から褒められたクロージングのコツと、セールストーク例を紹介します。
クロージングは迷っているお客様の背中を押すための、最後の大切な仕上げです。
ぜひこの記事を参考にクロージングのコツをつかんで、成約に結び付けてくださいね。
目次
営業のクロージングで次につなげる6つのコツ
お客様の考えを整理し、決断するきっかけを与えるのがクロージングの役割です。
最後まで話を聞いてくれたということは、あなたの営業に魅力を感じたということです。
しかし、お客様は説明を聞いただけで満足してしまい「とりあえずもう少し考えよう」と結論を先延ばしにしがちです。
そんなときは、あなたが期限を区切って具体的な提案をすることで、決断をうながしましょう。
「あなたが背中を押してくれて良かった。」とお礼を言われるたび、営業のやりがいを感じました。
1.YESかNOで答えられる質問をする
お客様がはっきりと答えられるような、二択の質問をしましょう。
「はい」か「いいえ」で答えられる質問を繰り返し行っていくことで、お客様が考えを整理できます。
「いかがでしたか」や「どうですか」と尋ねると、お客様は「検討します」とお茶を濁してしまいます。
しかし、選択肢がある質問ならお客様は本音を伝えやすくなるのです。
2.やってみたいという言葉を引き出す
今回の営業で断られてしまっても「やってみたい」という気持ちが少しでも芽生えていたら、次のアプローチで成約につながります。
クロージングで、お客様から「やってみたい」などの前向きな言葉を引き出しましょう。
お客様自身が口に出すことで、お客様の気持ちがはっきりします。
3.お客様自身に決めていただく
家族に判断をゆだねようとするお客様もいますが、お客様自身の気持ちを聞きましょう。
「〇〇様は、やってみたいと思いませんか。」と聞くと、お客様は気持ちを決めてくれます。
家族に相談する際に前向きに話してもらえるので、成約につながりやすくなります。
奥様に営業したところ、後日一家全員で成約してくださったこともあります。
4.次の約束をとりつける
具体的な日時を提案し、次の約束をとりつけましょう。
次のアポイントが取れるのが一番理想ですが、電話をする約束でも構いません。
「時間があるときに」や「また電話します」では、お客様の興味は家に帰れば薄れてしまいます。
約束があればお客様に忘れられず、また話を聞いてもらえます。
5.決め台詞で背中を押す
お客様の心に残る印象深い言葉は、成約の決め手になります。
最後の一歩を踏み出せないお客様の背中を押すための、決め台詞を用意しましょう。
わかりやすい、ポジティブな言葉がおすすめです。
お客様の目を見てはっきりと伝えることで効果が増します。
6.はっきりと断られた場合は素直に身を引く
はっきりと断られた場合は、あっさりと受け入れましょう。
迷っている様子が見られれば、時間をおいて再度アプローチするのも良いでしょう。
しかし、見込みのないお客様に無理やり営業を続けても、クレームにつながるだけです。
お客様の気持ちを尊重してすぐに身を引くことで、営業だと身構えていたお客様が拍子抜けすることも。
強引な営業でないことが信頼感につながり、後日成約につながりました。
営業のクロージングで使えるセールストーク例
投資信託の営業のクロージングで実際に使っていたセールストーク例を紹介します。
複数のセールストークを組み合わせて、そのまま使っていただけます。
「投資信託」の部分をあなたが営業したい商品に置き換えて、活用してくださいね。
次につなげるためのセールストーク例
次回のアポイントにつなげて成約に結び付けるためのセールストーク例です。
お客様の反応をしっかり見て、見込み先か否かを判断しましょう。
迷っている様子が見られたら、チャンスです。
1.YESかNOで答えられる質問
- 投資信託の魅力は伝わりましたか
- 投資信託へのイメージは変わりましたか
- 案外簡単だと思いませんか
- 一緒にやってみませんか
- いつでもやめられるので始めてみませんか
2.やってみたいという言葉を引き出す方法
- 少しやってみたいと思いませんか
- 少しやってみたいという気持ちはありますか
- 投資信託に興味を持っていただけましたか
- 投資信託は意外と楽しそうですよね
3.お客様自身に決めていただく
- もちろんご主人に相談して、納得してから決めてくださいね
- ちなみに、〇〇様ご自身はやってみたいという気持ちはありますか
4.次の約束をとりつける
- もちろん、すぐに決めていただかなくて大丈夫ですよ
- 時間がたつと疑問がわいてくることもあるので、またお話させてください
- 来週のこの時間、お時間いただけませんか
- 来週、お時間いただける日はございませんか
- ご自宅に訪問させていただきます
- お電話させていただきますので、ぜひ疑問点を聞かせてください
5.決め台詞で背中を押す
- 私と一緒に、始めてみませんか
- 私に、お手伝いさせてください
- お話を聞いていて、〇〇様は投資信託に向いていると感じました
- 〇〇様は投資信託のセンスがあると思います
- 今回話を聞いてくださったことで、すでに一歩進んでいます
- まずは、始めてみませんか
- やってみて合わなかったら、すぐにやめましょう
- やらずに判断してしまうのはもったいないです
6.はっきりと断られた場合は素直に身を引く
- 興味を持って話を聞いていただけただけで、十分です
- 〇〇様に選択肢をご提供できたことが、嬉しいです
- 話を聞いた上でそう判断されたなら、それが大正解ですよ
よくある断り文句への切り返しのセールストーク例
クロージングを断られたときのセールストーク例です。
ただし、はっきり「やめておきます」と言われた場合は、素直に引きさがりましょう。
断られたときこそ、本音を聞き出すチャンスです。
切り返しのセールストーク例は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
1.検討します・家族に相談します
- では明日の16時に、お電話してもよろしいですか
- では明日、お電話させていただきますね
2.迷っています
- どの部分で迷っているのか、ぜひ聞かせてください
- 今すぐに決める必要はありませんので、明日お電話させていただきますね
3.電話はいりませんよ
- もちろん断っていただいて大丈夫ですよ
- 忙しかったら出ていただかなくても大丈夫ですよ
- 時間がたつと疑問が出てくることもあるので、そのフォローだけさせてください
- せっかくお話を聞いてくださったので、〇〇様の疑問をそのままにしてほしくないんです
- 着信を残しますので、もし疑問があれば折り返しお電話ください
次のアポイントがとれたときは?
もう一度会って営業するチャンスをいただけた場合は、所要時間の目安と持ち物を伝えましょう。
「何度もお時間をいただかなくて済むように、念のためお持ちください」と伝えるのがおすすめです。
成約に結びついた場合は時間がかかりますし、必要なものがそろっていなければ、再度アポイントをとり直さなければなりません。
時間が空けばあくほど、お客様の興味が薄れてしまったり気が変わったりする可能性があります。
次のアポイントで必ず成約するつもりで、話を進めましょう。
アポイントの日時と持ち物は、メモに書いて渡しましょう。
まとめ
- 営業のクロージングのコツは、次につながる具体的な提案をすること
- 営業のクロージングの役割は、お客様の考えを整理し決断させること
- YESかNOで答えられる質問をする
- やってみたいという言葉を引き出す
- お客様自身に決めていただく
- 次の約束をとりつける
- 決め台詞で背中を押す
- はっきりと断られた場合は素直に身を引く
- 次のアポイントがとれたときは、所要時間と持ち物をメモに書いて渡す